専門学校基本理解-学び特徴、入試など
専門学校に進学する時の基本チェックは学び特徴(学科、教育課程、修業年限、関係資格)や、入試方法、学費などの情報確認です。このページは「専門学校とは」から続く情報です。
専門学校の学びの特徴
専門学校の学び特徴を文部科学省は①「教育分野」②「教育系統」に区分。生徒数や入学者数は毎年「学校基本調査」で公表しています。最新のデータはこちらに掲載しています。
No | 分野名 | No | 分野名 |
1 | 工業 | 5 | 教育社会福祉 |
2 | 農業 | 6 | 商業実務 |
3 | 医療 | 7 | 服飾家政 |
4 | 衛生 | 8 | 文化教養 |
専門学校の修業年限
専門門学校の修業年限は1年から4年で、令和4年度の学校基本調査によると、生徒数が最多なのは2年制で約半数を占めています。また、3年制以上の修業年限を選択する生徒数も目立っています。
修業年限 | 1年 | 2年 | 3年 | 4年 |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |
合計 | 20,881 | 298,123 | 205,970 | 56,548 |
割合 | 3.6% | 51.3% | 35.4% | 9.7% |
1位 | 2位 | 3位 |
専門学校への入学(入試)
専門学校の入試は、「総合型選抜」「推薦型選抜」「一般選抜」が主流です。また、一部の学校では「特待生選抜」や「社会人入試」も行っています。
最近の傾向
年内に出願、受験し、合格証を得る「年内入試」を選ぶ人が増加しています。この傾向は大学や短大にも見られます。
専門学校の入試の種別
1.総合型選抜(旧:AO入試)
2.推薦型選抜(指定校推薦、公募型推薦)
3.特待生選抜
4.一般選抜(一般入試)
5.社会人選抜
入試の種別、スケジュールは専門学校によって異なります
図で入試の種別と実施時期を示しました。目安としてご理解ください。入試の種別、入試実施回数、出願開始や締切日、出願方法などは学校によって異なるため、詳細は、各学校に確認してください( → 確認方法)。
特に、総合型選抜を利用して専門学校への入学を考えている方は、総合型選抜の事前申請(エントリー)が6月から始まるケースが多いため、高校2年生の段階から、情報収集をされることをオススメします。
専門学校進学を考える高校生の皆さんは、早めの専門学校の情報収集がオススメです。
専門学校で学ぶ費用
専門学校での学費は、入試と同じく学校ごとに異なります。最も正確な情報を得る方法は以下の通りです:
(1)募集要項を入手する、
(2)説明会に参加して直接確認する。
学費は、学校のホームページで情報を確認することを推奨します。近年、多くの専門学校では情報のデジタル化が進み、オンラインで募集要項を配布しているので、デジタル版の募集要項を簡単に閲覧することが可能です( → 詳細 )。
さらに、説明会への参加もお勧めします。説明会では疑問点を直接解消する絶好の機会となります。同じ学びの内容でも、学校によって費用に差がある場合があります。
専門学校で学ぶために必要な費用項目
No | 場面 | 項目 |
1 | 出願時 | 選考料(出願料) |
2 | 入学時 | 初年度納入金(入学金+学費) |
3 | 卒業迄 | 初年度納入金+修業年限ごとの学費 |
その他の費用
教材費、実習費、受験検定料、研修・特別教育プログラム参加費など。その他の費用の内容は学校によって異なります。
通学は自宅から。または一人住まいで。
自宅から学校への交通費も必要です。一人住まいの場合は、学生寮やアパートなどの「住居費」(光熱費などの管理費共)が必要です。
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修学支援新制度(高等教育無償化)
高等教育への進学に関しては、数年前にそれまでの状況と比較して、劇的な変化をもたらす国の支援制度が導入されました。専門学校においても、大学と同様に「給付型奨学金」と「授業料・入学金減免」を含む修学支援制度(高等教育無償化)が利用可能です。しかし、この支援を受けるためには一定の要件を満たす必要があります。詳細については、日本学生支援機構のホームページで確認するか、または志望校に直接問い合わせてください。
1.授業料等減免:
授業料及び入学金の免除または減額
2.給付型奨学金の支給:
支給される奨学金の額は、世帯の収入額、進学する学校の種類、自宅からの通学か一人暮らしかによって異なります。
認可専門学校が対象です
「専門学校の認可校」(専門学校とは)
学校独自のさまざまな支援制度
国の修学支援制度とは別に、各学校が独自に設けている支援制度があります。
主な制度としては、「総合型選抜」(旧AO入試)受験生向けの選考料減免、特待生制度、入学選考での優遇措置、学校イベント(例えば学校説明会)参加者への優遇制度などがあります。これらの制度の詳細な項目や条件は、学校ごとに異なるため、各学校に直接確認することが重要です。
日本学生支援機構の「奨学金返還支援制度」
社員が学生時代に借り入れた奨学金を、企業が代わって返済する日本学生支援機構の「奨学金返還支援制度」は、2023年7月時点で約1千社によって利用されています。この制度に参加している各業種の企業名は、日本学生支援機構のホームページに掲載されています。
専門学校卒業後の進路
「令和5年度学校基本調査」で見ると、専門学校卒業者は約23万人となっています。身に付けた専門学校技能を発揮できる業界・会社に就職するケースやそうではない(進路変更)ケースもあります。卒業後の具体的な進路先は学校に確認するのが最もよい方法です。また、多くの学校が就職指導・実績をホームページに掲載していますので、参考にしてください。
専門学校卒業後の大学編入
「令和5年度基本調査」を見ると、専門学校卒業後の大学編入学者は1,633人です。大学院に進学する人もいます。
事例は神田外語学院(東京)です。画像クリックで、神田外語学院の大学編入学(指導実績)をご覧いただけます。
専門学校の規模
項目 | 校数/人数 | 関連情報 |
専門学校数 | 2,693校 | あり |
生徒数 | 555,342人 | あり |
入学者数 | 240,626人 | あり |
▾入学者内訳 | ||
① 新規高校卒業者 | 179,082人 | |
② 大学等卒業者 | 12,608人 | |
③ その他 | ||
卒業者 | 231,903人 |
まとめ:専門学校基本理解
専門学校に進学する時の基本チェックは学び特徴(学科、教育課程、修業年限、関係資格)や、入試方法、学費などの情報確認です。このページは「専門学校とは」から続く情報です。
専門学校は全国に約2,700校(生徒数約56万人)。文部科学省は専門学校の学びの特徴を「教育分野」「教育系統」に区分しています。
専門学校の入試では、「総合型選抜」「推薦型選抜」「一般選抜」が主流。年内に受験し、合格を得る人が増加しています。
専門学校は高等教育機関の一つで、修学支援新制度(高等教育無償化)を利用することが可能です。専門学校卒業者は、最新のデータで約23万人です。
「専門学校基本理解」に関係する詳細情報を調べる場合は下記リンクをご参照ください。
・令和4年度国公私立大学・短期大学入学者選抜実施状況の概要(文部科学省)
・高等教育の修学支援新制度特設サイト (文部科学省)
・進学資金シュミレーター(日本学生支援機構)
・高校教員向け「進学マネー・ハンドブック」(日本学生支援機構)
❶ 専門学校とは
❷ 専門学校基本理解
❹ 専門学校調べと情報収集
—– 2 パンフレットを入手する
—– 3 学校説明会(オープンキャンパス)参加
❺ 専門学校の種類